つかぽんのひとりごと

つかぽんがつらつらと綴る場所です。

福岡でも屈指の高難易度!? "幻"の透明な豚骨ラーメンを食べに行って来た

3月の半ばのこと。

職場の先輩から「珍しい豚骨ラーメンがある」と見せてもらったラーメンの画像。

そこに映っていたのは豚骨とは思えないほど透明に透き通ったスープのラーメン。

 

「食べてみたい!」

 

そう思ったこの時はまだ、このラーメンが食べることすら高難易度であることは知る由もなかった…

そんなラーメンを食べに行った記録を備忘録として書き残しておきます。

 

〇「来来」とは

その透明な「クリア豚骨」のラーメンを出しているのは

福岡県飯塚市にある「来来」というお店。

場所は下記の地図参照。

 

JR新飯塚駅からおおよそ徒歩20分、「片島1丁目」交差点の角に「来来」はあります。

 

下記片島1丁目交差点のストリートビュー中に「Aガール美容室」が見えますが、そのすぐ左側隣が「来来」です。

 

一見すると美容室の従業員の住居スペースと勘違いしてしまいそうですが、間違いなくここが「来来」の店舗です。

 

〇食べることさえ高難易度?その理由とは

序盤に書いたとおり、「来来」のラーメンにありつくのは容易ではありません。

特に遠方から訪れたいと考えている方ほど、”覚悟”をもって臨む必要があります。

その理由を書いていきたいと思います。

 

①情報源がほぼ口コミのみ

なんとこのお店

看板無し、ホームページなし、電話番号なし

雑誌・TVなどの取材一切拒否

なんです。

なので、情報源もほぼ口コミかインターネットの海に散らばる個人ブログ記事、SNSくらいしかありません。

余程のラーメン好きでなければ、このお店の存在を知ることすら難しいでしょう。

 

②事前に知ることが難しい営業日

Googleマップやブログ記事、レビューサイトなどで営業日や営業時間(これについては後述)が書かれてはいますが、

基本的にアテになりません。

火・水・土・日が営業している頻度が多いようですが、過信は禁物です。

しかも、店舗に電話がないので事前に問い合わせることも不可能。

つまり、行ってみないと営業しているかどうか分からないのです。

はるばる県外から訪れるも休業だった、ということもままあるとか。

 

③提供数の少なさと、早朝の開店時間

「来来」の1日のラーメンの提供数は30杯限定(多少数が前後することもあり)。

そして、開店時間は筆者が調べたところでは土日だとおおよそ4時半~5時あたりとのこと。

もちろん知る人ぞ知る店なので、深夜から開店待ちの列ができます。

土日では6時に並んでギリギリ食べられるかどうか、だそうです。

つまり、ここのラーメンを確実に食べたいならば早朝(とはいうが外はまだ真っ暗な時間)から並ばなければならないのです。

 

もともとは午前11時の開店だったのが、人気がゆえに行列のできる時間に合わせて開店を早めていった結果こうなったのだとか。

 

〇実際に食べに行ってみた

それではお待ちかね、実際に筆者が食べに行った時の記録を綴っていくことにします。

※写真はクリックで拡大できます。

 

4/30(土)

18:40

新飯塚駅到着

 

19:20頃

晩ご飯として「麺屋ゆぶき」に立ち寄り、しお地鶏レモンをいただく。

 

しっかりとした濃厚な鶏の旨味とそれを支える塩、そしてほのかなレモンの酸味が一体となった美味しいラーメンでした。

場所は下記マップ参照。新飯塚駅からは徒歩で40分程度かかります。

 

20:00~22:30

付近にあったG-stage飯塚店で音ゲーをしながら時間つぶし。

エンジョイ八段はいつまでも八段。

 

23:00~5/1(日) 1:00

カラオケまねきねこ飯塚店でヒトカラ

「来来」から徒歩10分程度の場所にあるので、並ぶまでの時間つぶしには最適。

ちなみにGWの繁忙期?だからか一人利用は室料1.5倍でした。ぐぬぬ

 

1:20

満を持して、「来来」に到着!

常連さんと思われる方が既に3人並んでいました。

土日には1時台から並ぶ強者がいる…との話は本当だったようです。

 

こんな時間にラーメン屋に並ぶなんて、後にも先にもここだけな気がします。

 

ちなみに、待っている間に座るために事前に飯塚のセリアでレジャー椅子を現地調達してきました。

事前に買うのを忘れてたとか言えない

大きさはやや小さいですが、地面に直接座る or 立ちっぱなしよりはかなりマシです。

ちなみに、先に並んでいた常連のお三方は背もたれ付きのしっかりとしたレジャー用の椅子を使っていました。

この時間からでは2-3時間待つことになるため、荷物等に余裕があるなら負担の少ない椅子を持っていくと良いでしょう。

後は、季節に応じた対策も重要です。

今回深夜帯の気温は12℃でしたが、思っていたより寒かったです。

ヒートテック+Tシャツ+ジャケットでは足りませんでした。

この点でも、常連の方々はフード付きのジャンパーや毛布を活用していました。

春・秋ならまだしも、夏や冬に訪れる際はしっかりと準備をした方が良いです。

 

話によると、傘よりも椅子の忘れ物の方が多いとか。

 

※注

「来来」の周辺は閑静な住宅街のため、待つ際のマナー(騒音など)はしっかり守りましょう!

 

待っている間に時々、店舗の中から仕込みをしていると思われる音が聞こえてきます。

その音に思いを馳せながら、じっと待ちます。

 

※待ちが長くなると気になることですが、お店のお手洗いを借りることができます(雰囲気的に入り辛いのはありますが…)。

入口から入って店主さんに一言かけると使わせていただけます。

 

そうこうして時間をつぶしている間に列の人が増えていき、3:00頃には計13人の列になっていました。この時間で既に定数の半分近く並んでる恐ろしさ。

 

そして待つこと3時間超…その時はやって来ました。

 

4:40

「来来」開店

「来来」は基本的に5人を1巡として、1巡目のお客さんが食べ終わったら2巡目…というように順番に入れ替えていく形式をとります。

今回は4番目だったので1巡目で入店することができました。

筆者の後ろが若い2人組の兄さんでしたが、筆者と一緒に入ったので今回の1巡目は6人でした。

ただし、スペース的に店内に6人までが限界のようでした。

 

メニューはシンプルで、

「中華そば(並 or 大盛)」「ごはん」のみ。

メニューの写真を取り忘れたので、Googleマップに掲載されているメニュー写真のリンクを貼っておきます。

goo.gl

 

椅子に座るとお冷が配られ、店主さんがカウンター上にお客さんが頼んだメニューに対応した碁石を置いていきます。

事前調査でごはんを頼んだ方が良いとあったので、筆者は中華そばの大盛とごはんを注文しました。

 

この「来来」の特徴として透明な豚骨スープはもちろん、

店主さんとのコミュニケーションが挙げられます。

 

店主さんはとても気さくな方で、常連さんにも初めての人にも積極的に話しかけてくださいます。

店主さんも北部九州を中心にラーメンを食べ歩かれているようで、ここのラーメンが美味しかったよ!と紹介してくださったり、逆にお客さんからラーメン屋さんを紹介してもらうなどラーメンに関する情報交換が活発です。

筆者は島根の出身なので、出雲で食べられるしじみラーメンをおすすめしておきました。

店主さんも日本海を伝って島根へ旅行してみたいとのことで、機会があればぜひ山陰地方を楽しんでいただきたいと思います。

 

他のお客さんとの話を聞きながら気になったラーメン屋さんをGoogleマップでブックマークしておきました。いい情報をもらいました!

バジル入りのラーメンなど、変わり種もお好きのようで個人的にもっと話が聞きたい!と思うくらい楽しい時間。

 

そんなこんなで話に花が咲いた頃合いで、ついにご対面。

 

中華そば 大盛+ごはん

実際に目の前にして見ると、豚骨と思わせないほど本当に透き通っていて綺麗でした。
清湯系スープに丁寧に盛り付けられた麺、具はチャーシューのみとシンプルな構成。

 

それではさっそくいただきます!

まずはスープを一口…

透明なスープでこんなに豚骨の旨味が!?というくらい、がっつりとしたコクが口の中へ広がってくる。

これだけでも驚きだが、それでいて豚骨ラーメンから想像するあの”臭み”がほぼ無く後味はすっきりとしていてくどくない。

スープを濁らせることなく、豚骨の旨味のみをここまで抽出するのは容易なことではないだろう。それだけ丁寧に作りこまれている証拠でもある。

とにかくこんな味わいの豚骨ラーメンは今まで食べたことがなく、ここでしかない味だなと感じました。

 

お次に麺を。

麺はモチモチ感のある柔らかめの仕上がりで、このスープにこそ合う食感。

筆者は基本的に豚骨ラーメンの場合はカタを頼みますが、このラーメンではこの柔らかめの方が圧倒的に良いです。

スープの後味もあっさりとしているので、スルスルっと行けちゃいます。

 

麺を啜り終わったらお次にご飯なんですが、このご飯にも秘密があります。

それは…

チャーシューが2切れ隠れています。

こういうサービス、嬉しいですね。

 

そしてそのご飯をスープに迷いなく投入!

これがまたご飯と合うんですよね。

身体も暖まるほどの優しい味わいで、待ちで冷えた体に良く沁みます。

ここで食べるならご飯もセットにすることを強くおすすめします!

 

ご飯とともにスープも最後の一滴まで余さずいただき、

完食。


1巡目で入ったお客さんが全員食べ終わったところで、各々の代金を支払い退店。
ラーメンも、店主さんとの会話も楽しいひと時でした。

 

※注

動画撮影および店主さんや厨房の写真撮影は禁止です。

ラーメン等の画像はどんどん撮ってください!とのことでした。

 

5:25

開店から40分少々滞在し、退店

店を出るときにはすっかり外が明るくなっていました。

 

入口の右側には、小さな「営業中」の札がかけられていました。

 

実は飯塚に到着して「麺屋ゆぶき」へ向かう道中で、店の場所を確認するついでにここを通りかかっておりました。

その際に「またあした」の札がかかっているのを見つけて

「これは翌日も開くぞ!」と確信しました。

 

休業の場合はそうと分かる札がかけられているらしいので、余裕があるならば前日に札を確認するのが良いと思います。

 

また、「営業中」の札がかかっている場合でも既に並んでいるお客さんで終わりの場合があります。

その際は店主から最後となるお客さんに「大終了」と書かれた札が渡され、後から並びに来た人に「今日はもう終わりだよ」ということを教える役目を仰せつかるそうです。

 

筆者が40分ほど店内で滞在したように、

店主さんが一杯ずつ丁寧に作ること、お客さんとのコミュニケーションを図っていることから1巡(基本的に5人ずつ)につきおおよそ30~50分程度かかります。

ですので、2巡目以降の順に並んだ場合は開店から更に1-2時間待つことになります。

来訪される方はその点も踏まえたうえで計画を立てましょう。

 

5:30

帰路につく。

たまにはまだ静かな早朝の街を歩くのも悪くない。

 

ラーメンの美味しさもあって清々しい気持ち。

それと同時に、猛烈な眠気…

そりゃそうです、徹夜で3時間以上も並んでいたわけですから。

この後、7:30頃に帰宅して昼まで寝たのは予想通りの展開でした。

 

〇あとがき

以上、筆者が「来来」のラーメンを食べに行った記録でした。

確かにありつくのはとても難しいところでしたが、ラーメンの美味しさだけでなく店主さんとのコアなラーメン談義も楽しめる、ここだけの魅力が詰まったお店です。

ラーメンが好きなら、苦労して行くだけの価値は十分あると思いました。

もし、「行ってみたい!」「早速行くぞ!」という方がいらっしゃれば

①しっかり情報収集をすること

②準備を怠らないこと

③マナーを守ること

以上の3点を守って、その"幻"のラーメンを味わい店主さんとのラーメン談義に花を咲かせてほしいと思います。